フッ素で強い歯を

 最近、フッ素化合物を含む歯磨き剤が多くなっています。フッ素は健康な歯を保つのに効果的であると徐々に知られてきたからです。 その効果は、大きく分けて二つあります。
 ひとつ目は、歯を強くする働きです。フッ素が唾液中にあると、歯の再石灰化を促進します。それに加えて、歯のエナメル質(ハイドロキシアパタイト)と反応して、フルオロアパタイトというさらに耐酸性の強いエナメル質となり、脱灰のときに溶け出しにくくします。
もう一つの効果は、口のなかの細菌の働きを抑えることです。フッ素には、抗菌作用があることと、細菌が糖を分解して酸を作る働きを抑えて、ネバネバの糊をつくるのを妨げる力があります。

フッ素は海水中にも含まれるなど、自然界の物質や、魚介類や海草、乾燥したお茶の葉など私たちが日常口にするものにも含まれていますが、大量に摂取すると中毒を引き起こします。  とはいうものの、通常の食生活や、歯磨き剤などの使用では、含まれる量も少量なので、神経質になる必要はありません。

現在世界では、50を超える国々で、虫歯予防のために水道水にフッ素を添加して、飲料水として利用しています。わが日本では、まだ実現していないので、フッ素の効果を得ようとすれば、フッ素入りの歯磨き剤や洗口剤を利用するか、歯科医院や保健所で塗布する処置をしてもらう方法になります。
歯磨き剤での使用では、以下のように行うと効果的です。
1. 歯ブラシに歯磨き剤をつけずに、よくブラッシングする。
2. 次に大人で0.5g、子供で0.2g(歯ブラシの半分程度)程度の歯磨き剤をつけて磨く
3. 少量の水でできるだけ長く口をゆすぐ

フッ素塗布の効果が特に大きいのは、歯の生え始めた乳児期から、14歳くらいまでと言われています。小さなお子さんのいらっしゃるお母さんなど、一度、歯科医や保健所に相談されることをお勧めします。