歯を白くするアプローチ

 これまで二回にわたり、歯の色について書いてきました。歯の色はどのような要素からなっているか、歯の変色のいろいろな原因は? と続いて、今回は変色した歯を本来の色に近づける(白くする)方法について書いていきます。
歯を白くするアプローチ
  歯の色の回復方法は、歯の変色の原因や変色の程度によって違ってきます
歯の表面の汚れや色素の沈着の場合には、歯科医院で行うプロフェッショナル・トゥース・クリーニング(PTC):歯科医院における専門的な歯の清掃、である程度の効果を見ることができます。
これは特殊なブラシやラバー等の清掃器具を使用して、歯の表面の汚れや色素を落とす処置です。 フッ素を含むペーストや炭酸水素ナトリウム(重曹)の粉末を使用することもあります。
  通常の歯磨きやPTCでは、満足のいく結果にならなかったときには、ブリーチング(漂白)を行います。歯科医院で行うオフィスブリーチングと、家庭で行うホームブリーチングがあり、歯科医院の方針や変色の程度によって、どちらかを重点的に行ったり、併用して行ったりします。
オフィスブリーチングでは、過酸化水素水を含んだペーストを歯の表面に塗布して化学反応させ、そのあと可視光線やレーザーを照射して、さらに活性化させて漂白します。
ホームブリーチングでは、歯科医院で自分の歯の形にあったカスタムトレー(マウスピース)をつくり、薬剤を入れ装着して、浸透させて漂白します。 歯を削ることなく、効果を得ることができます。
抗生剤(テトラサイクリン)の副作用の変色による場合も中程度までであれば、漂白が効果があります。神経を取ってしまった歯、むし歯や歯周病で神経が死んでしまった歯、強くぶつけたことのある歯の場合も、内部から漂白します。

むし歯や詰め物が原因の場合は、むし歯を治療する、詰め物を詰め直す、別の素材の詰め物を使う、などできれいにすることができます。

ここまでの方法でも十分な効果が得られないときは、ラミネートベニア、メタルボンドクラウン、オールセラミッククラウンといった審美補綴と言われる分野の治療方法もあります。 歯の表面や周囲を削って、セラミック素材などのシェルや被せ物をつけます。自分の歯を削らなくてはならないものの、自然歯と変わらない美しい歯に戻すことができます。

歯を白くしたいというニーズと歯科医療技術の進歩で、患者さんの選択肢は増えてきました。 上記の治療のなかには自由診療のものも多いですし、効果も永久的なものではありません。 費用と効果について歯科医師と十分に相談して、ご自身にあった方法を見つけてください。