痛くない麻酔

 今回は、痛くない麻酔について説明します。
 まずは、注射を刺す時の痛みです。チクリとするあの感触が何とも苦手という方は多いと思いますが、いくつかの方法で軽くすることができます。痛くない麻酔
 ひとつは表面麻酔です。注射を打つ前に、表面麻酔をして、針を刺す部分の感覚を麻痺させてから注射をするという方法です。
塗り薬タイプ、スプレータイプ、ゼリー状のタイプ、シールタイプなどさまざまのものがあります。
 もうひとつの方法として、細い注射針を使うこともあります。ただし、刺すときの痛みは軽減されますが、細い針だと穴も細いため薬を入れるときは強い圧力で入れる必要があり、こちらの痛みが増すので、注入の際の工夫が必要です。
 「痛くないように先に薬をつけてから」「細い針を使っているから」と言われるだけで不安が減り、リラックス感をもっていただけるという効果もあるかもしれません。
 次は、先ほども触れたもう一つの痛み、「薬を注入するときの痛み」を和らげる方法です。
薬を注入するときは、ゆっくり同じペースで入れたほうが痛みを感じません。しかし、とくに細い針を使うときには、強い力で注入しないといけないので、人の感覚と力加減で「ゆっくり同じペース」を維持するのは高い技術が必要です。そこで使われているのが電動注射器です。
電動注射器を使えば、細い針でも一定の力でゆっくりと薬を注入することができるので、注入の際の痛みを少なくすることができます。いろいろなタイプのものが使われていますが、コンピュータで制御して最適の力、最適のペースで注入してくれるものもあります。
 また、薬を入れるとき、ヒヤッと感じることに違和感を感じる方もいらっしゃると思います。歯科医院によっては、ひと肌程度に温めた麻酔薬を注射する医院もあります。

 麻酔の痛みを和らげる方法として、このようにいろいろな工夫ができるわけですが、必ずやらなければいけない、ということではないので、歯科医院の方針や医師のスキルによってやっていることも変わってきます。どの方法がもっともよいとは言えないと思いますが、歯科医院の多くは、患者さんの痛みを少しでも和らげよう、という気持ちをもって治療にあたっています。